SSブログ

第66番;雲辺寺 [四国八十八箇所]

2007年9月16日。いよいよ運命の日である(大袈裟ですな)。
    
わかりにくいですけど、なんと雨が降っている。。。。。
最後の最後に雨とはついていないな。
特に今回のコースは順路の場合<遍路ころがし>ともいわれる急勾配の山道なので、逆打ちの登りはさぞやの登り坂であろうし、雨で滑らないか不安でもあるのだが、恐らくもうチャンスはない。前進あるのみだ。
朝食を昨日の4名で一緒にとり、そして各々が予定通り出発。
私も準備を整え(昨日の大興寺のペットボトルに命の水を入れた)、更には青空屋さんのお気遣いもいただき、7時過ぎくらいに出発。丁度出発するころに雨が上がったのもラッキーだった。
    
雲辺寺までの略図。
「ここから雲辺寺までは約4.6キロ、山道のためゆっくり歩いて約3時間半の道のりです(健脚向)」と書いてある。
健脚でも3時間半なのか。
他と違い、ここだけは自力でいく場合は遍路道を行くしかない。
これまでいろいろあったが後は登るだけだ。

余談だが、昨日の青空屋さんのご主人情報によると、雲辺寺までの時間はゆっくり登れば3時間、だが速い人ならば1時間で到着するという。標高900メートルを超えるところへ1時間とは驚いたが、まあ、これまで歩き遍路で修羅場をくぐった方ならそれも可能であろう(普通はこちらから登るのは逆打ちなのでそれほど多くはないのだろうけど)。逆に戻り(本当は逆ではなく、所謂順路ですな)だと、速い人だと40分でここまで来るそうですよ。ちなみにご主人曰く、私が腰痛を患っていることなど話したら、3時間はみたほうがようでしょう、とのことであった。ということは健脚以上とはみなしてくださったということだろうか?

上の案内板からほどなくして山道へ突入。いきなり急坂だ。2段上がれば標高1メートルは上がってるんじゃないかな、と思わせるほどの急勾配だ(自転車を置き去りにした後の女体山地獄-2007年9月12日アップ分-を思い出さずにはいられませんな)。
腰痛も手伝って生汗が滲み出る感覚を伴いながら前進。とにかく自信がないので、所々にある休憩用のいす(ベンチというにはちょっと違うかな)があれば必ず休むようにした。なんとハードな(というか、途中で気付いたのだが、身体がまだ起きてないのね)。ペットボトルの水もいきなり活躍だ。ただ、飲むタイミングと進度のバランスだけは考えなければならない。
    
こんな感じの道が延々続くのです(‐◎_◎)ノ。

           
(左)7時37分。30分かけて1キロ進んだ。あと3.6キロだ。1時間で登りきる奴とは一体何者だ!?
(右)一瞬景色が開けたので撮影。7時39分。左写真の直後ですな(‐◎_◎)ノ。高いな。
           
実は先程の7時39分のところは休憩所でもありました。いすに座って数分休みましたよ。
というわけで恐怖鰻渕伝説だ(左)。
ちなみに私は鰻渕という人を知っている(関係ないけど)。
さらにちなみに、恐怖伝説からはあと3.5キロだ(右;7時42分撮影)。
このあたりからだっただろうか、登りはじめと比べると、勾配もやや普通の登り(十分にハードな登り坂だが)になったかな、という気がする。
    
7時54分撮影。一瞬の切れ間からしかこのような風景(遠景)は垣間見ることが出来ない。
このようなチャンスがあるたびに逃さず撮ったことが結果的に吉と繋がろうとは。。。

            
左;へんろみちその1(7時54分)。心揺さぶられますな。
右;野鳥を観察しよう(8時7分)。全然おらんですよ。

            
左;へんろみちその2(8時29分)。
右;雲辺寺まであと1.7キロ(8時45分)。相当疲れたな。少しペースも落ちてるか。ここで初めて順路を行く方とすれ違いました。結構お若い方で、1番から順に廻っていらっしゃるそうでした。ここまでくれば、あとはそこまで急な登りはないこと、雲辺寺まで行けば水堂で水が飲めるので、下山する際にはペットボトルを持っていれば、それに水を入れて降りるといいですよ、と親切に教えてくださいました。ペットボトル大活躍ですな(‐◎_◎)ノ。
            
(左)霧が立ち込めてきた。山頂に近いのだろうか?人が写ってます。順路すれ違い2人目。この後たしか4人の方とすれ違ったかな?
(右)9時00分。あと1.2キロだ。この後道はほぼ平坦になり、登りもあまりなくなる。
            
(左)9時08分。おおっ、遂に光が!!
(右)9時09分、出発から約2時間、山道を脱出し、振り返って撮った写真。左の写真の出口からということですな。
左へあと0.6キロで到着だ。(寄り道しなければ2時間15分くらいで雲辺寺到着でしたか)。
せっかくここまで来たし、と、ここで右の北嶺展望台(ここから100メートル)へ寄り道しましたよ。ただ、冷静に考えると、帰りに寄ったほうがよかったかな?
とはいえ、当時はこれまで長らく目標としてきた到達点に遂に行けるかと思うと、勿体ぶってこちらを先に選んだともいえる(急にまじめな語調になったな)。
    
寄り道の途中で。別世界に来た感じですな。
           
(左)これが展望台かな?柵が閉まってて入ることは出来ませんでしたよ。
(右)寄り道もう一枚。下のほうの雲は自分の居る位置よりも低いんですね。

さあ、ここからはいよいよ雲辺寺へ行きますよ。
道は平坦で、もう登りはありません。
           
左;これは何であろうか。寄生獣の抜け殻かな?
右;巨大ミミズ発見。懐かしいですな(‐◎_◎)ノ。

そして、遂に見えてきた。なんだ、あれは・・・
            
トラックもあるけど、石屋さんがあるのかな?
いや、違う。。。

    
なんと。。。凄い数の石像が・・・

    
そして遂に、現在地に着きましたよ。ちなみに上の石像は<五百羅漢>だったのですね(最初見た瞬間は売り物かななんて思ってしまいましたが全然違いましたね)。

           
水がとても冷たく気持ちよかったです(左)。記念撮影(右)
さて、廻りますよ。

           
仁王門と雲辺寺ご詠歌。
仁王門は古い感じだが峻厳な雰囲気も持ちあわせてますな。大自然の厳しさゆえですか。
    
いよいよ階段から入って行きます。

           
左;鐘楼。ここにも御一行様軍団が来てて大師堂で大合唱なさってましたので、この鐘楼の下で待ってたら、別のお遍路おじさんがこの鐘楼の屋根の柱について、「全て角度が違う。これは大変な技術ですよ」と教えてくださいました。言われるまで気付きませんでしたが、確かにそうですねぇ。
右;マニ(摩尼)車。エキゾチックですな(‐◎_◎)ノ。
           
大師堂(左)。本堂は工事中でしたよ(右)。
           
左;というわけで仮本堂(左側の小さいほうの建物)でおまいりしましたよ。
右;おおっ、最初にすれ違ったお遍路さんの言ってた水堂だ!!ペットボトルも大活躍。
         
納経所と納経帳。定番ですな(‐◎_◎)ノ。
いつもならこれで終わりなのだが。。。

今回はまだ終わらんのですよ。
案内図の毘沙門天、これは外せませんな(ついてにロープウェイ乗り場も見とくか)。
というわけで行きますよ。

なんと。。。

           
毘沙門天像の巨大さには唖然。山頂にこのようなのがあったとは(第67番;大興寺の記事-2007年9月17日アップ分-参照。下界からは全然わかりません。)。。。。。
さて、毘沙門天堂に入ろうかと思いきや・・・ここで予期せぬ事態が発生する。

デジカメのバッテリー電源が切れてしまった(T_T)(一応充電器は持っていた)。
さすがに充電目的でコンセント貸してくれとは言いにくい(場所が場所だけに)し、困ったな・・・取り敢えず堂内に入ったらコンセント発見!!早速差し込む!!チャージされない。
管理室にも誰もおらず、堂内のヒューズも落としてあった。
仕方ない。一応観て廻ろう、というわけで以下は携帯ショットです。

堂内の階段を上がると、景色が展望できます。
       
       
とまあ、こんな感じですよ(‐◎_◎)ノ。

県境におります(雲辺寺は徳島県ですからね)。
                
ただいま徳島県におります(左)。この柱の裏に廻れば香川県です(右)。

このあと予期せぬ方法でデジカメバッテリー充電の手段を得、その間約40分ほど休んだ。

そしたら、雨が降ってきた。。。さすがは雲辺寺、甘くはないな。
そして一瞬にして、といいたいほどに、山頂は霊山の如く(雨と)霧に包まれる。

    
    
復活したデジカメで毘沙門天の威容をもう一度(雨霧で駄目ですな)。
           
遠景撮影は絶望。
さすがは雲の中の寺。これはこれで貴重なドキュメントですな(‐◎_◎)ノ。

せっかくなので有名なロープウェイに接近しましたよ。
           
左;なるほど、こんな感じか。みんな当たり前のように乗ってますな(私は乗らんけど)。
右;ロープウェイで来る人が多いからでしょう、おむかえ大師がいらっしゃいますよ。

では、そろそろ帰路につくか。。。

    
再び五百羅漢を通って戻る。
酸欠であろうか、寝込んでいらっしゃるではないか!大丈夫であろうか。。。心配である。
           
文字通り霊的。霧の立ち込めるこの雰囲気にその思いを一層強くする。
これ、動き出したら怖いな。いや、怖すぎる(‐◎_◎)ノ。

そして、また遍路道を戻る。
    
山道がまた霊的ですな。
           
左;丁度1時間くらいで青空屋さんのところまで戻りました。登りで苦労しただけあってものすごい下り坂で、引力に負けて歩けませんでしたよ(ようするに走って降りた。滑って怪我する人もいるだろうな)。
右;さらば、雲辺寺(雲で全然見えんな)。

このあと雨は更に量を増し、土砂降りに。
電子機器等ビニールに詰め、ずぶ濡れになって地獄の帰路へ。
凄い降雨量だ。本山町の山を自転車を押して進み(これがまたハードでしたな)、32号線を帰る。
途中寄ったコンビニさんには悪かったですなぁー(だってー、私が歩くと映画<仄暗い水の底より>状態でずぶずぶと足跡が残るんだもん)。格好自体乞食同然だったし。
帰宅したのは18時30分ころだったか。
雲辺寺お土産だけがなぜか濡れていた。
さすがは雲辺寺。ただではすまさんということか。

参りましたな(‐◎_◎)ノ。

最初は不可能と思っていた最終目的地雲辺寺だけに長くなってしまった。すまん。。。

というわけで、私の八拾八箇所(と言っても香川県だけですが)廻りはこれで終了です。
大変辛かったけど楽しい旅でしたよ。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

師匠??

大変お疲れ様でした。無事にご帰還・・なによりです!
by 師匠?? (2007-09-19 12:01) 

Der_Einsiedler

これはこれは、生還を確認いただきまして有難うございます。
更新がなかなか進まず申し訳ないです。
by Der_Einsiedler (2007-09-21 09:05) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

民宿<青空屋>HP更新しました。 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。