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(第7回)敵の馬を封じる [対局日誌(将棋)]

馬の守りは金銀4枚に匹敵するといわれる。
そんな強力な駒を封じ込め無力化することにより効率よく勝つ。

たいした将棋ではないのだが、見た目以上にその効果を実感できた将棋を。

2007年11月26日。M氏(先手)との対局より。後手が私である。
変則的な序盤により珍しく三間飛車戦法を採用。
早い段階での急戦を狙ったが先手の周到な駒組に断念、35手目図に至る。

とはいえ、この形では後手にある攻め筋が生じている。
           

図より△3六歩▲同歩△4五銀と狙いの仕掛けを敢行。

以下数手進み、46手目(図)となっては後手大いに優勢。
           
以下狙いの飛成を△3八飛成と先手で実現(5八の金が浮いている)し、更に進んで54手目図。

           
味よく好所に角を移動でき、全ての駒が捌ける展開となっては勝敗に関係なく爽快な気分にさえなる。先手は△6八角成の筋を警戒して▲7八金寄。
だが、後手の真の狙いは次の手にあった。

54手目図より▲7八金寄に△3三歩と打って56手目図。
           
先手に▲5五馬と引かれると、次に▲4六歩や▲7七銀引など、先手陣も粘りの利く形となり難しくなる可能性がある。
△3三歩が今回記事の眼目となった手。
標題通り馬を封じ(てみ)たのだが、以後の展開からもわかるとおり、絶大な効果を発揮する。

その後も徹底して先手の馬を封じる作戦に。
下図(72手目図)に至っては先手の馬の帰還の目処が立つ前に見るからに手厚く後手の駒が迫っている。
対して後手陣は全くの無傷であるばかりか先手からは寄り付きの手がかりさえない。
           
穴熊攻略に限ったことではないが価値の低い駒で金銀をはがしていけば、如何なる堅陣といえどもいずれは陥落する(84手目図)。       

           
88手目図は投了図。

           
堅陣を残したまま一切の遊び駒もなく勝ち切る、これは将棋の理想的展開でもある。


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